妊娠中の出来事⑥〜富野由悠季展にて敗北〜
マタニティウェアを着出した頃、我々はある展覧会へ行きました。
シャアのライバルは私だと言わんばかりの表情。
行ってきました。富野由悠季展。
入場して初っ端フォトスポットだったので、小学生超えの勢いで楽しみました。
めちゃくちゃデカイ富野由悠季監督のパネルに一礼して、展示スペースへと足を踏み入れたのも束の間、
「あっやばい、なんかやばい」
一歩入った展示ゾーンを秒で戻り、ベンチに座りました。
フォトスポットではしゃぎすぎた…
この日まで気付かなかったのですが、体力がまるでなくなってました。
ちょいとフォトスポットではしゃいだだけで、HPが真っ赤になってました。
一歩入っただけで息がゼーゼーしてマスクの中で呼吸困難になっておりました。
夫に言って、ベンチに一旦座り、お茶を飲んで息を整えてやっと動けるようになりました。
なんて生き辛い体なんだ…!
やっと展示ゾーンに入場し、富野由悠季の世界に浸ったというワケですが
情報量がえぐい。
一枚の絵コンテに対して短編小説くらいの説明。
多分いまこの体調で全てを吸収しようとすると8ヶ月くらいかかる。ここで出産することになってしまう。
もうクラックラしながらヨロヨロと弱ッ々の足取りで富野由悠季監督の海を進んでゆく…。
実はファーストガンダムだとカイ・シデンLOVEなのですが、カイ・シデンが展示に現れ出した頃には一度回復した体力が再び赤ゲージになっていて、遂にソファに腰掛けてしまいました。
ソファがあってよかった。
ちょうど目の前の展示がカイとミハルの悲惨な話のところだったのである意味ラッキーでした。タハハ。
※夫は美術館とか展覧会大好き過ぎて全てを吸収したいタイプなので、同じ速度では歩いておりません。遥か後方にいます。
その後も情報の海に何度も溺死しかけながら、ソファをみつけては腰掛け、溺死、休憩、溺死、休憩…を繰り返しました。
とにかく平常時の体力の1/3くらいしかないんじゃないかってくらい、すぐに具合が悪くなってしまう。常にず〜っと吐き気があるのが、ゲージがたまると大吐き気になるので、ソファに座る。その繰り返し。
フォトスポットでフルスロットルで楽しんじゃったので本番で死にました。悲しい。
富野由悠季展は、妊婦が行くもんじゃない。
つづく